先日、つくばいの穴あけ加工を承りました。つくばいとは、日本庭園の添景物の一つで露地に設置されるモノです。茶室に入る前に、手を清めるために置かれた背の低い手水鉢に役石をおいて趣を加えたものをいいますが、特に有名なのは龍安寺のつくばいでしょうか。本来は水を貯めて楽しむつくばいですが、ごみが溜まったり水が溜まった水に虫が湧いたりとなかなかお手入れが大変です。

今回は、水抜きをするための穴あけ加工のご依頼いただき、お引き受けいたしました。

ドリルで穴をあけてからステンレスの網を接着して、ごみが詰まらないように工夫をしました

これで水が貯まることも、ごみで詰まることもなくなり安心です。こちらのお宅では2つのつくばいが設置されていましたが、本来の使い方ではなくなってもつくばいの持つ風情ある趣は変わりません。このように長く大切にされている石材に出会えたことも、石屋としては嬉しい仕事でした。ありがとうございます。
草むしり大川チーム 中谷浩一朗